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2025年01月10日
ウィング・ビート
~ウィンビ・デイズ~更新しました「リュックの紐とロッカー」
【就労移行支援事業所ウィング・ビートを利用しているメンバーからのメッセージ】 《 金曜日に定期配信!》
これは私が個人的にすごく感動した出来事の話です。
ウィング・ビートでは、利用者1人1人にロッカーが割り当てられており、自分の荷物などは各々のロッカーに保管することになっています。
ある朝、私が何の気なしに自分のリュックサックをロッカーに入れたところ、リュックサックの紐がロッカーの中のわずかな隙間に入ってしまいました。
そして、引っ張っても抜けない状態になってしまったのです。
その時、私は急いでいたので「まぁ、帰りの時間までに抜ければ良いよなぁ」など呑気に考えて、後回しにしていました。
結局、帰る時間になってもリュックの紐が抜けることはなく、私は「結局、切るしかないのかなぁ」と半ばあきらめた状態で職員さんに相談をしました。
すると職員さんは「まずは、やれるところまでやってみましょう」と言って一緒に見に来てくれました。
まずは力任せに引っ張りましたが、全く抜ける気配がありません。
そこで職員さんが「洗剤とかでヌルヌルにするのはどうですかね」と提案してくれたので、洗剤ヌルヌル作戦を実行することになりました。
指輪などを抜くときに洗剤を使うのと同じ要領です。
職員さんが洗剤を持ってきて隙間に垂らしてヌルヌルにしました。
それで引っ張っても、リュックの紐はびくともしません。
リュックの紐にはかえしが付いているので、どう引っ張っても引っかかってしまうのです。
「ロッカーを倒して、下から紐を押し上げるくらいしか、もう出来ることはないんじゃないでしょうか……」
私はそう言いながらも、「ロッカーを動かすなんて大きなことを、わざわざやることはないだろう」と思っていました。
ところが職員さんは「じゃあ、まずは突っ張り棒を外しますね」と言って、踏み台用の椅子を用意しはじめました。
予想以上の大ごとになったことに戸惑いながらも、2人で協力してロッカーを傾けることが出来ました。
「私がこのまま傾けておきますんで、下から覗いてみてもらえますか?」
頭を突っ込むほどの隙間はありませんでしたが、腕が入る程度は空いていたので、私はロッカーの下の暗闇の中に手を突っ込みました。
まず最初に感じたのは、洗剤のヌルヌルした触感でした。きっと洗剤を流し込んだものが、紐が挟まっている隙間から漏れ出したのでしょう。
さらに腕を突っ込み、肩まで入るとことまで入れていくと、お目当ての紐に触れました。
そこから手探りで紐を押し込むと、無事にリュックを取り出せるようになったのです。
この時にまず感じたのは「ここまでやってくれるのか…!」という気持ちです。
手間とリターンを考えると、リュックサックの紐のためにロッカーを動かすなんて、私には考えられない事でした。
「まぁ、切るしかないですよね」と言われるのが普通だと思っていたのです。
それなのに、リュックの紐の為だけにここまでの対応をしてくれる。
そのことに驚きと感動を覚えました。
ウィング・ビートでは就労や訓練の支援だけではなく、このようなことにも手厚いのだと、しみじみと実感しました。
(利用者:Y.Y)
これは私が個人的にすごく感動した出来事の話です。
ウィング・ビートでは、利用者1人1人にロッカーが割り当てられており、自分の荷物などは各々のロッカーに保管することになっています。
ある朝、私が何の気なしに自分のリュックサックをロッカーに入れたところ、リュックサックの紐がロッカーの中のわずかな隙間に入ってしまいました。
そして、引っ張っても抜けない状態になってしまったのです。
その時、私は急いでいたので「まぁ、帰りの時間までに抜ければ良いよなぁ」など呑気に考えて、後回しにしていました。
結局、帰る時間になってもリュックの紐が抜けることはなく、私は「結局、切るしかないのかなぁ」と半ばあきらめた状態で職員さんに相談をしました。
すると職員さんは「まずは、やれるところまでやってみましょう」と言って一緒に見に来てくれました。
まずは力任せに引っ張りましたが、全く抜ける気配がありません。
そこで職員さんが「洗剤とかでヌルヌルにするのはどうですかね」と提案してくれたので、洗剤ヌルヌル作戦を実行することになりました。
指輪などを抜くときに洗剤を使うのと同じ要領です。
職員さんが洗剤を持ってきて隙間に垂らしてヌルヌルにしました。
それで引っ張っても、リュックの紐はびくともしません。
リュックの紐にはかえしが付いているので、どう引っ張っても引っかかってしまうのです。
「ロッカーを倒して、下から紐を押し上げるくらいしか、もう出来ることはないんじゃないでしょうか……」
私はそう言いながらも、「ロッカーを動かすなんて大きなことを、わざわざやることはないだろう」と思っていました。
ところが職員さんは「じゃあ、まずは突っ張り棒を外しますね」と言って、踏み台用の椅子を用意しはじめました。
予想以上の大ごとになったことに戸惑いながらも、2人で協力してロッカーを傾けることが出来ました。
「私がこのまま傾けておきますんで、下から覗いてみてもらえますか?」
頭を突っ込むほどの隙間はありませんでしたが、腕が入る程度は空いていたので、私はロッカーの下の暗闇の中に手を突っ込みました。
まず最初に感じたのは、洗剤のヌルヌルした触感でした。きっと洗剤を流し込んだものが、紐が挟まっている隙間から漏れ出したのでしょう。
さらに腕を突っ込み、肩まで入るとことまで入れていくと、お目当ての紐に触れました。
そこから手探りで紐を押し込むと、無事にリュックを取り出せるようになったのです。
この時にまず感じたのは「ここまでやってくれるのか…!」という気持ちです。
手間とリターンを考えると、リュックサックの紐のためにロッカーを動かすなんて、私には考えられない事でした。
「まぁ、切るしかないですよね」と言われるのが普通だと思っていたのです。
それなのに、リュックの紐の為だけにここまでの対応をしてくれる。
そのことに驚きと感動を覚えました。
ウィング・ビートでは就労や訓練の支援だけではなく、このようなことにも手厚いのだと、しみじみと実感しました。
(利用者:Y.Y)