INTERVIEW 01

継続的な就労を支援し
企業にも働きかける

山梨 恭子

Kyoko Yamanashi

ウィング・ビート
2013年入社
コミュニティ福祉学部
コミュニティ福祉学科卒

入社動機

大学卒業後、人材派遣会社に就職しましたが、結婚・出産などの経験を経て、改めて福祉の仕事に興味を持ちました。電機神奈川に入職したのは、いろいろな障害のある方の支援を経験したいと思ったからです。

就労先と利用者、双方の“開拓”からスタート

はじめに配属されたのは「川崎市わーくす大師」でした。ここで就労移行支援や就労継続支援B型、就労定着支援などを幅広く経験したのち、ウィング・ビート開所時に立上げスタッフとして異動。現在は発達障害の方を対象とした就労移行支援および就労定着支援を行っています。
開所した当初は、発達障害に対する社会的な認知度も高くありませんでした。そこで、まずは企業を回って発達障害と障害者雇用について説明し、就労先を開拓。並行して地域の支援センターや大学のキャリアセンターなどを回り、支援を必要としている人に当事業所を紹介していただくなど、利用者開拓にも取り組みました。
開所から約6年。発達障害に対する理解は少しずつ広がり、企業側から求人の相談を受けることも増え、これまでに66名の方の就職を実現できました。

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就労先の理解を得て、利用者がプロジェクトメンバーに

発達障害の方は、パソコンのスキルはすごく高いのに人との会話がうまくできない、といった得意・不得意の差が大きい方が少なくありません。このため、就労に向けては1年ほどの訓練期間を設け、その方の特性を見極めていきます。また、本人の努力もさることながら、雇用する企業の側にも「得意なところを伸ばす」という配慮が必要だと考えています。利用者が長く働き続けられる環境を整えていただけるよう、就労先に働きかけることも重要な仕事です。
高校を卒業してから自宅に引きこもっていたけれど、ウィング・ビートに通ううちに生活のリズムが整い、企業に就職できた方がいらっしゃいました。もともと集中力が高く、丁寧な作業を行う方で、書類の封入のような事務作業スタッフとして採用していただいたのですが、実はその方は、パソコンの高いスキルを持っていたのです。事業所に通っていたときは発揮する場を提供できませんでしたが、職場の人たちと関わることで少しずつ職域が広がり、優れたスキルが発揮される場面が増えていったのでしょう。間もなく職場の上司がその方の才能に気づき、先鋭的なプロジェクトのメンバーに抜擢。本人もやりがいを感じて必死で勉強したそうで、今ではプロジェクトの中心的な役割を担うまでに成長しています。

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福祉の仕事には、幅広い経験と人との関わりが役に立つ

障害者雇用は一定の枠の中で考えがちですが、就労して様々なことに携わることでスキルが発揮されるケースもあります。その方が得意なことを活かし、経験やスキルを積みながら、目指す方向にキャリアアップしていく姿を見られるのが、この仕事のおもしろさだと感じています。
私は学生時代に福祉の勉強をしていましたが、異なる業界で就職し、転職して今の仕事をするようになりました。勉強することは山ほどありますが、異なる業界で働いてきた経験もとても役に立っています。学生時代にたくさんの人と関わり、遊びやアルバイトなど多くの経験をしておくと、様々な角度からの見方や意見を持つ機会になり、就労や生活の相談を受けるときに役に立つと思います。

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1日のスケジュール

  • 6:00

    起床

  • 7:50

    出発家を出発します。

  • 8:20

    出社出社したら、前日のメールと、利用者の前日のトピックスを確認します。

  • 8:45

    職員朝礼その日の職員・事業所を利用される方の外出予定や連絡事項を共有します。

  • 8:55

    利用者朝礼ラジオ体操と、朝礼があります。

  • 10:45

    プログラム担当利用者に向けた講習やグループワークの進行を行います。

  • 12:15

    昼休憩外出時は、外で昼食をとることもあります。

  • 13:00

    出張担当している企業を訪問し、就労された方との面談、企業の担当の方との情報共有をします。日によっては2件~3件回ることもあります。

  • 15:00

    職員会議その日の利用者の様子や、一人一人の今後の支援について全員で話し合います。

  • 15:30

    事務作業個別支援計画を作ったり、記録を入力したりと、事務作業があります。

  • 17:15

    退社残業は月3時間程度です。